飛行機は何歳から一人で乗れるのかという疑問は、国内と国際で条件が異なり、さらに航空会社ごとのルールや手続き、料金にも差があります。
国内線は子どもだけで飛行機に乗れるかの基準、 国際線の取り扱い、料金の考え方、飛行機で中学生 1人が海外へ行く場合の注意点、安全に一人旅をさせるための準備について、そして飛行機で3歳を迎えるタイミングでの予約方法まで、知っておきたい要点を整理します。
可愛い子には旅をさせよとは言っても心配の種は尽きません。しかし、事前に正しい情報を把握し、各社の規定や安全対策を理解しておけば、不安は大きく軽減できます。年齢制限や必要書類、搭乗時のサポート内容を知ることは、子どもの安全と快適な旅のための第一歩です。
- 国内外で異なる年齢基準と必要手続きが分かる
- 航空会社ごとのサポート内容と費用の特徴を把握できる
- ３歳を迎えるタイミングや無料範囲など料金面を整理できる
- 安全に一人旅をさせるための実務的な準備が分かる
飛行機は何歳から一人で乗れるのか？
- 【国内線】子どもだけで飛行機に乗れる？
- 【国際線】子どもだけで飛行機に乗れる？
- 【LCC】子どもだけで飛行機に乗れる？
- 中学生1人で海外旅行する時の注意
- 飛行機に子どもを1人で乗せる際の注意点
【国内線】子どもだけで飛行機に乗れる？
日本国内の航空会社では、多くの場合、満6歳以上から子どもだけでの搭乗が可能です。
6〜7歳は保護者による専用サポートサービスの申し込みが必須、8〜11歳は任意利用というのが一般的な運用です。
満3〜5歳は原則として12歳以上の同伴者が必要であり、5歳未満や6歳未満などの年齢区分は航空会社や適用期日により異なります。
特にANAは、搭乗日によって基準が異なり、2026年5月19日以降は5〜7歳がサポート必須に変更される予定です。
また、共同運航便や地域航空会社運航便では、その運航会社の基準が優先されるため、予約前に必ず適用規定を確認しましょう。
| 航空会社 | 年齢条件 | サポート提供 | 主な特徴・注意点 | 公式出典 |
|---|---|---|---|---|
| ANA（全日本空輸） | 満6〜7歳は申込必須、8〜11歳は任意利用可 | ANAジュニアパイロット（UMサービス） | 2026年5月19日以降、5〜7歳が必須対象に変更予定 | ANA「お子様だけでのご搭乗」 |
| JAL（日本航空） | 満6〜7歳は申込必須、8〜11歳は任意利用可 | JALスマイルサポート（UMサービス） | サポート枠に上限あり。長期休暇は早期予約推奨 | JAL「お子様だけでのご旅行」 |
注意点
- 満3〜5歳は12歳以上の同伴者が必要
- サポートサービスは事前予約が必要で、当日受付不可の場合あり
- 共同運航便や地域航空会社運航便は運航会社の規定が優先される
- 年齢計算は搭乗日基準で行う
【国際線】子どもだけで飛行機に乗れる？
国際線では、国内線よりも厳格な条件や追加書類が必要になるケースが多く見られます。
5〜11歳で単独搭乗する場合、ほとんどの航空会社が専用サポートの利用を義務付けています。
渡航先や経由国によっては、親権者の同意書や英訳付きの書類、場合によっては公証が必要となります。
大手航空会社の単独搭乗条件と公式出典（国際線）
| 航空会社 | 年齢条件 | サポート提供 | 主な特徴・注意点 | 公式出典 |
|---|---|---|---|---|
| ANA（全日本空輸） | 満5〜11歳は申込必須、12〜16歳は任意利用可 | ANAジュニアパイロット（UMサービス） | 乗継は同一空港・同日かつANA運航便同士のみ | ANA「お子様だけでのご搭乗（国際線）」 |
| JAL（日本航空） | 満6〜11歳は申込必須、12〜15歳は任意利用可 | JALスマイルサポート（UMサービス） | 路線によって対象年齢や条件が異なる場合あり | JAL「お子様だけでのご旅行（国際線）」 |
注意点
- 渡航先・経由国で未成年の入出国に同意書等が必要な場合あり
- 国際線はパスポートで年齢が明確に確認される
- 乗継条件が厳格で、経由便不可の場合も多い
- 出入国管理の書類は英語や現地語での翻訳を求められることがある
【LCC】子どもだけで飛行機に乗れる？
LCC（格安航空会社）は、大手に比べて無伴奏未成年者サービスを提供しない場合が多く、年齢条件も厳しめに設定されています。
座席指定や手荷物規定と同様、単独搭乗条件も各社の運送約款に基づいて運用されます。
LCC主要会社の単独搭乗条件と公式出典
| 航空会社 | 年齢条件 | サポート提供 | 主な特徴・注意点 | 公式出典 |
|---|---|---|---|---|
| ジェットスター・ジャパン | 無伴奏未成年者サービスなし。自己完結型の移動が条件 | なし | 若年旅客は独立旅客要件を満たす必要あり | Jetstar Young passengers travelling alone |
| ピーチ・アビエーション | 12歳以上の同伴者が必要 | なし | 約款に基づき単独搭乗は不可 | Peach Conditions of Carriage |
注意点
- LCCはサービス提供範囲が限定的で、地上サポートも最小限
- 年齢条件を満たさない場合は搭乗拒否の可能性あり
- 座席指定や手荷物条件も航空会社ごとに異なる
- 国内LCCでも国際線就航便は別規定が適用される場合あり
中学生1人で海外旅行する時の注意
中学生が一人で海外渡航する場合、航空会社の規定上は単独搭乗が可能な年齢に達していても、入国管理や現地滞在に関する追加条件が課されることがあります。特に未成年の単独入国を制限している国では、保護者による同意書や、受け入れ先の身元を証明する書類、さらには現地語または英語での公証が必要になるケースがあります。
フライト経路の選択にも注意が必要です。経由地での乗り継ぎサービスが提供されない場合や、複数の航空会社を利用する経路ではサポートの対象外となることがあるため、可能な限り直行便を選ぶことが望まれます。また、現地の受け入れ先（学校やホストファミリーなど）の担当者氏名・連絡先は事前登録が必要で、到着後は登録された人物以外には引き渡されません。
旅行保険は、治療費・救援者費用・携行品補償に加え、フライト遅延や欠航時の対応を含む包括的なプランを選ぶと安心です。さらに、遅延や欠航が発生した際の連絡フロー（航空会社、現地受け入れ先、保護者）をあらかじめ書面化して子どもに持たせることで、緊急時にも迅速な対応が可能となります。
飛行機に子どもを1人で乗せる際の注意点
子どもを一人で飛行機に乗せる際は、事前準備と当日の流れをしっかり理解しておくことが欠かせません。まず、チェックインは通常より時間がかかるため、国内線でも出発時刻の1時間半前、国際線では2〜3時間前までに空港へ到着するのが望ましいとされています。
手続きは専用カウンターで行い、申込書や誓約書、引き受け先の情報（氏名・住所・電話番号）などを提出します。保護者は搭乗口まで付き添える場合が多いものの、保安上の理由から付き添い人数は1名に限定されることが一般的です。機内では客室乗務員が子どもを見守り、到着後は最後に降機して係員とともに到着ロビーへ向かい、事前登録された受取人に引き渡されます。
体調面の対策として、耳の圧迫感を軽減するために離着陸時に水を飲ませる、飴やガムを口に含ませる、あくびを誘発する方法などが有効とされています。また、専用の耳栓を利用するのも一つの方法です。
マナー面では、シートベルトの着用、周囲の迷惑となる騒音や座席の揺らしを控えること、通路を走らないことなどが求められます。持ち物は、パスポートや同意書、緊急連絡先、常備薬、軽食や水分、退屈しのぎになる本や端末、充電器などを整理し、機内で出しやすいよう小分けにしておくと安心です。
事前準備
- サポートサービスの事前予約
- 同意書・申込書・引受先情報の準備
- 必要書類（パスポート、連絡先控え、常備薬など）の整理
当日の流れ
- 空港には通常より早く到着（国内線90分前、国際線2〜3時間前目安）
- 専用カウンターで手続きし、搭乗口まで付き添い
- 到着後は最後に降機し、係員の案内で引渡し場所へ
機内でのサポート
- キャビンアテンダントが定期的に様子を確認
- 離着陸時の耳の圧痛対策（飲水、あくび、飴）
- マナー（シートベルト着用、通路を走らない等）を事前に教える
飛行機は何歳から一人で乗れるのか？ 航空運賃のルール
- 飛行機は何歳まで無料？航空会社のルール
- 子どもの料金区分と適用年齢
- 旅行途中に子どもが3歳になる場合は？
- まとめ｜飛行機は何歳から一人で乗れるのか正しく理解しよう
飛行機は何歳まで無料？航空会社のルール
国内線では、多くの一般航空会社が満3歳未満の幼児が大人の膝上で搭乗する場合に限り、運賃を無料とする運用を採用しています。これは座席を使用しない前提であり、もし幼児でも座席を確保する場合は、小児運賃が発生します。小児運賃は通常、大人運賃の半額前後で設定されますが、割引運賃を適用した大人料金のほうが結果的に安くなる場合もあるため、予約時には総額で比較することが大切です。
LCC（格安航空会社）の場合は、幼児にも定額の幼児料金を設定していることがあり、たとえ膝上利用でも有料となるケースがあります。これにより、国内線であっても会社によって費用負担が大きく異なります。
国際線の場合、膝上幼児運賃として大人運賃の約10％が徴収されることが一般的です。小児運賃は約75％を目安に設定される場合が多く、これも路線や運賃種別によって変動します。特に繁忙期や長距離路線では、割引航空券の方が小児運賃より安くなる可能性があるため、複数パターンで料金シミュレーションすることが推奨されます。
さらに、払い戻しや変更の条件も重要です。急な発熱や体調不良の場合、診断書の有無や運賃種別によって対応が異なります。払い戻し不可の格安運賃ではキャンセルしても返金されない場合があるため、こうしたリスクを考慮して予約を行う必要があります。
子どもの料金区分と適用年齢
国内線と国際線では、子どもの運賃区分や適用ルールが異なります。年齢は「搭乗日基準」で判定され、区分は一般的に以下の通りです。
| 区分 | 国内線 | 国際線 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 幼児（Infant） | 満3歳未満 | 満2歳未満 | 膝上利用で無料（国内線）または大人運賃の約10％（国際線） |
| 小児（Child） | 満3〜11歳 | 満2〜11歳 | 国内線は大人運賃の約50〜75％、国際線は約75％が目安 |
| 大人（Adult） | 満12歳以上 | 満12歳以上 | 割引運賃適用可。場合によっては小児運賃より安い |
📢注意点
①割引運賃と小児運賃を比較し、総額が安い方を選ぶのが合理的
②無伴奏未成年サービス利用時は、大人運賃適用になることもある
③国際線は座席使用の有無にかかわらず課税・諸費用が発生
旅行途中に子どもが3歳になる場合は？
往路が2歳、復路が3歳になる場合、航空運賃の取り扱いは区間ごとに異なります。多くの航空会社では、往路が満3歳未満であれば膝上利用なら運賃無料、座席を利用する場合は小児運賃が必要です。一方で復路は満3歳として扱われ、必ず座席を確保し、小児運賃を支払う必要があります。
ただし、一部の往復割引運賃や特定商品では、往路の年齢基準で復路まで予約できる例外が存在します。この場合も商品条件に依存するため、事前に詳細を確認することが求められます。ウェブ予約では幼児の座席指定ができないケースもあるため、その場合は航空会社のサポート窓口やチャット機能で手続きを進めるとスムーズです。
📢補足
チャイルドシートの機内持ち込み可否や固定方式は航空会社ごとに異なり、機材や座席仕様にも依存します。予約前に座席指定と合わせて確認すると安心です。
まとめ｜飛行機に何歳から一人で乗れるのか正しく理解しよう
✅国内線の単独搭乗は6〜7歳がサポート必須で8〜11歳は任意
✅ANAは2026年5月19日以降は5〜7歳が申込み必須に変更予定
✅幼児は国内膝上で無料が多く座席確保時は有料になる
✅国際線の幼児は膝上で大人運賃の10％相当の徴収が目安
✅小児は大人の一定割合で設定され割引運賃が有利な場合も
✅共同運航や地域会社では運航会社基準が優先される
✅サポート枠は人数制限があり繁忙期は早めの予約が有効
✅5〜11歳の国際線単独搭乗は専用サポートが基本となる
✅12〜16歳は任意サポートがあり路線ごとに年齢が異なる
✅渡航先の未成年単独入国要件は同意書などの準備が要る
✅往路2歳復路3歳は区間ごとに年齢区分が変わり要注意
✅搭乗前に必要書類や年齢条件を確認しトラブルを防ぐ
✅機内マナーと耳痛対策を事前共有して安心感を高める
✅連絡フローと受け渡し者情報を文書化して持たせる
✅飛行機は何歳から一人で乗れるかは会社と路線で必ず確認する
最後までお読みいただきありがとうございました。
