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祇園祭は いつ行くべき?見どころ&ゆったり観光ツアーも紹介

京都祇園祭 国内旅行
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京都・八坂神社の祭礼として知られる祇園祭は、1か月にわたって続く壮大な伝統行事です。そんな祇園祭に興味を持ち、「祇園祭へは いつ行くべきなの?」と思われた方も多いのではないでしょうか。

この記事では、祇園祭の「いつがメインですか?」という疑問から、なぜ7月に開催されるのかといった背景、さらには祭りの歴史や役割までをわかりやすく解説します。

観覧の際に気になる「後祭(あとまつり)は どこで見る?」のおすすめエリアや、「鉾(ほこ)に乗るには?」という搭乗体験の情報、また、祭り期間中の「口にしない食べ物」として有名な“きゅうり断ち”の風習など、初めての方でも理解しやすいよう丁寧に紹介。山鉾巡行だけでなく、1か月を通しての見どころや楽しみ方も詳しく解説していきます。

さらに、混雑や暑さ対策として「有料観覧席 おすすめ」の理由や、安心して参加できる「クラブツーリズムの祇園祭に行くツアー紹介」など、旅行を検討中の方にも役立つ情報を網羅。

祇園祭がどんな祭りで、どの時期・場所に行けば最大限に楽しめるのかを、この記事でしっかりとご案内します。

記事のポイント4つ
  • 祇園祭のメイン行事や見どころの時期
  • 山鉾巡行や宵山など行事ごとの違いと特徴
  • 有料観覧席や鉾搭乗など観覧方法の選び方
  • ツアーや風習を含めた参加のポイント

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祇園祭にいつ行くべきかを徹底解説

  • いつがメイン?山鉾巡行の日程と注目ポイント
  • なぜ7月?祇園祭が夏に開催される理由
  • 歴史と役割|祇園祭のはじまりと本来の目的
  • 見どころ 楽しみ方は?1カ月間の主な行事とは
  • 有料観覧席 おすすめのポイントと購入方法

いつがメイン?山鉾巡行の日程と注目ポイント

山鉾巡行
京都祇園祭・山鉾巡行

祇園祭のクライマックスは、7月17日の「前祭(さきまつり)」と24日の「後祭(あとまつり)」に行われる山鉾巡行(やまほこじゅんこう)です。この2日間が祇園祭の“メインイベント”とされており、1か月にわたって続く祭の中でも、特に注目が集まる日程です。

前祭では23基の山鉾が京都の中心部を練り歩き、後祭では11基の山鉾が別ルートで巡行します。それぞれの山鉾は、「動く美術館」と称されるほど豪華絢爛な装飾が施されており、海外の織物や伝統工芸品が多用されているのも見どころのひとつです。

特に注目されるのが、前祭で巡行の先頭を務める「長刀鉾(なぎなたほこ)」です。唯一“生き稚児”が乗る鉾で、神の使いとして祝詞を奏上する神聖な儀式が行われます。また、巡行途中に行われる「辻廻し(つじまわし)」も大迫力の瞬間。これは交差点を巨大な鉾が方向転換する伝統技法で、ギシギシと軋む音と掛け声に、沿道からは歓声が上がります。

なお、観覧するなら有料観覧席の利用がおすすめです。特に御池通の席では、日差しや混雑を避けながら落ち着いて観賞できます。前祭と後祭で巡行路や演出に違いがあるため、どちらか1日ではなく、両日をセットで楽しむのも価値があります。

山鉾巡行が行われる7月17日と24日は、まさに祇園祭の“頂点”にあたる日。現地で見るその荘厳な光景は、写真や動画では味わえない臨場感と感動を与えてくれます。

なぜ7月?祇園祭が夏に開催される理由

7月

祇園祭が7月に開催される理由は、単なる季節的な選定ではなく、疫病退散を願う歴史的背景に由来します。今から約1,100年前の平安時代、京の都で疫病が流行した際に、その終息を祈願して神泉苑で行われたのが祇園祭の起源です。以来、毎年7月に同様の神事が繰り返されるようになり、現代にまで継承されています。

この時期は、ちょうど梅雨明けから夏本番にかけての時期であり、当時の人々にとっては病が蔓延しやすい“厄月”でした。高温多湿による食中毒や感染症の流行が頻発したことから、7月に厄除けと祈願の行事を集中させたのです。そのため、祇園祭は「疫神を鎮めるための祭り」として始まり、夏の京都の風物詩として定着しました。

さらに、祇園祭では7月1日から31日までさまざまな神事や行事が行われ、月の始まりから終わりまで続く長大な祭りとなっています。これは、単に巡行を見るだけではなく、ひと月かけて神に祈りを捧げる“時間の流れ”そのものが祭事であるという深い意義を示しています。

つまり、7月に開催されるのは偶然ではなく、季節と歴史と信仰が交差する必然なのです。この背景を知って参加すれば、祇園祭の見え方もきっと変わってくるでしょう。

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歴史と役割|祇園祭のはじまりと本来の目的

縄がらみ
縄がらみ

祇園祭は、京都・八坂神社の祭礼として、**貞観11年(869年)**に始まりました。日本中に疫病が広がった際、当時の人々はそれを神々の怒りによるものと考え、災厄を鎮めるための「御霊会(ごりょうえ)」として、66本の矛を神泉苑に立て、神を祀る儀式を行いました。これが祇園祭の起源です。

やがて、この行事は「祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)」と呼ばれ、次第に毎年の恒例行事として定着。室町時代以降は町衆(商人や職人)が主導するようになり、神事としての要素に加えて装飾や芸能的な演出が取り入れられ、現在のような豪華な山鉾巡行へと発展していきました。

祇園祭には、単なる観光イベントとは異なる二重の役割があります。一つは「神事」として、疫病退散・無病息災を祈る宗教的な意味。そしてもう一つは、地域文化の継承と町衆の結束を示す市民祭の側面です。

山鉾の建造には、釘を使わない「縄絡み」という伝統技術が使われ、装飾には国内外の貴重な織物や工芸品が使われています。これらを守り伝えることも、祇園祭の重要な役割です。

さらに、祇園祭は2009年に「ユネスコ無形文化遺産」に登録され、日本の伝統文化の象徴としても高く評価されています。つまり祇園祭とは、疫病退散の祈願と町の誇り、そして日本文化の粋が詰まった、奥深い意味を持つ祭りなのです。

見どころ 楽しみ方は?1カ月間の主な行事とは

宵山風景
宵山(よいやま)風景

祇園祭は単なる「山鉾巡行」のイベントではありません。7月1日から31日まで、京都のまちなかを舞台に、さまざまな神事や文化行事が連日続く、1か月間におよぶ壮大な祭りです。観光客だけでなく、地元の人々にとっても夏の風物詩として特別な存在となっています。

月初めの7月1日には、「吉符入り」と呼ばれる神事を皮切りに、各山鉾町で祭の準備が本格的に始まります。中旬に入ると、注目の「山鉾建て」が行われ、釘を使わず縄だけで組み上げられる伝統技術を間近で見ることができます。その後の「曳き初め」では、実際に山鉾が動く試運転が行われ、一般の人も綱を引いて参加できるのが魅力です。

14日〜16日(前祭)と21日〜23日(後祭)に行われる「宵山(よいやま)」は、特に多くの人が集まるイベントです。夜になると駒形提灯が灯り、祇園囃子が響き渡る幻想的な雰囲気に包まれます。山鉾町では「屏風祭」と呼ばれる風習も行われ、京町家の一部が開放されて、美しい屏風や家宝の品々が飾られます。まさに京都の伝統文化と美意識を体感できる瞬間です。

また、17日と24日に行われる「山鉾巡行」だけでなく、それぞれの夜に行われる「神輿渡御」も見逃せません。神々を乗せた重さ2トン超の神輿が、男衆の掛け声とともに京都市内を練り歩く様子は、山鉾巡行とは違った迫力と神聖さを感じさせます。

7月の1か月間を通して、静と動の行事が連なり、観る・聞く・歩く・食べるといった五感すべてで祇園祭を楽しめるのが、この祭の最大の魅力です。いつ訪れても何かしらの行事があり、初めての人でも充実した滞在を体験できます。

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有料観覧席 おすすめのポイントと購入方法

京都祇園祭
京都祇園祭後祭 山鉾巡行 鷹山イメージ

祇園祭をしっかり観覧したいなら、有料観覧席の利用がおすすめです。特に前祭(7月17日)と後祭(7月24日)の「山鉾巡行」は、京都の街を埋め尽くすほどの観衆で賑わうため、場所取りや熱中症対策の面からも、観覧席の確保は大きな安心になります。

有料観覧席は、御池通を中心としたエリアに設けられます。全席指定で、チケットには公式ガイドブックと手提げバッグが付属しています。観覧スタイルに応じて選べる4タイプの座席が用意されており、それぞれに特徴があります。

たとえば「一般席」は比較的手頃な価格で入手でき、最前列とそれ以降で料金が異なります。「まなび席」は専属講師によるイヤホン解説付きで、初心者にもおすすめ。「そよかぜ席」は暑さ対策が施されており、快適さを重視する方に向いています。さらに、「プレミアム観覧席」は前列12万円、2〜3列目15万円と高額ですが、遮るものがない最高の場所からの鑑賞が可能です。

購入は「チケットぴあ」を通じてインターネットやセブンイレブン店頭から可能で、販売開始はプレミアム席が5月20日、一般席・まなび席・そよかぜ席は6月3日からです。いずれも売り切れ必至なので、事前の会員登録や準備をおすすめします。

有料観覧席の魅力は、何よりも「確実に、座って、安全に祇園祭を体験できること」です。炎天下や人混みによるストレスを最小限に抑えながら、祇園囃子とともに目の前を通り過ぎる豪華な山鉾の行列を心ゆくまで堪能できます。特に遠方から訪れる方や高齢者には、快適で安心な選択肢となるでしょう。

祇園祭にいつ行くべき?75歳以上の限定ツアーも紹介

  • クラブツーリズム 祇園祭に行くツアー紹介
  • 後祭は どこで見る?観覧エリアと時間を紹介
  • 鉾に乗るには?搭乗できる山鉾と条件まとめ
  • 改めて祇園祭ってどんな祭り?ユネスコ無形文化遺産の魅力とは
  • 口にしない食べ物|祇園祭と「きゅうり断ち」の風習
  • 昼も夜も楽しめる宵山と神輿渡御の見どころ
  • 祇園囃子と辻廻し|音と迫力のハイライト演出

クラブツーリズム 祇園祭に行くツアー紹介

祇園祭
祇園祭

祇園祭を最大限に楽しみたい方には、「クラブツーリズム」の祇園祭ツアーの利用が非常に有効です。特に、移動手段・宿泊・観覧席の確保までがセットになっており、手間なく、快適に祇園祭の見どころを網羅できる点が最大の魅力です。

数ある中から2コースをご紹介します。

名古屋発 テーマのある旅

テーマのある旅>『祇園祭の昼と夜を堪能!「月鉾搭乗」と「宵山」 有料観覧席から鑑賞する京都「祇園祭・前祭」 2日間』【JR名古屋駅出発】コース番号 F1450-923
引用元:クラブツーリズム公式サイト

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【JR名古屋駅出発】コース番号 F1450-923
  • 1日目
    名古屋から京都へ
    「月鉾」に搭乗・内部見学、夜の宵山散策。京都駅直結のホテルに宿泊
  • 2日目
    有料観覧席で前祭巡行を鑑賞、約60種のバイキングランチ、三十三間堂見学
    京都から名古屋へ

例えば、東海エリア発の2日間ツアーでは、新幹線「こだま」号の指定席で名古屋から京都へ向かい、1日目には実際に「月鉾」に搭乗し、鉾保存会の解説付きで内部見学ができます。夜には幻想的な宵山の散策もあり、2日目は御池通の有料観覧席で前祭巡行をしっかり鑑賞。その後、ホテルオークラ京都での豪華ブッフェランチや三十三間堂の見学も含まれています。

東京・神奈川発 <大人のゆるり旅>

<大人のゆるり旅>『前祭巡行は有料観覧席から鑑賞!昼も夜も満喫・豪華絢爛「京都祇園祭」 3日間』コース番号 FW283-923
引用元:クラブツーリズム公式サイト

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東京・神奈川発 <大人のゆるり旅>コース番号 FW283-923
  • 1日目
    東京・神奈川から京都へ
    南禅寺の拝観、老舗料亭で夕食 京都東急ホテルに2連泊
  • 2日目
    嵐山・平安神宮・神泉苑(祇園祭発祥の地)へ

    暑さを避けてホテルで休憩、夕食後 祇園祭鑑賞へ

  • 3日目
    ホテル発 祇園祭(前祭巡行を有料観覧席より鑑賞)
    京都から神奈川・東京へ

さらに、関東発の3日間コースでは、嵐山での人力車体験や南禅寺の拝観も組み込まれ、より文化的な京都観光が楽しめる内容になっています。暑さを考慮したスケジュール設定、トイレ付きバスの使用、グループ相席なしなど、高齢者にも優しい配慮が多く取り入れられているのが特徴です。

bunchan
bunchan

特筆すべきは、クラブツーリズムPASS会員限定の割引や、75歳以上に向けた“ゆるり旅”シリーズのような専用プランもあること。

混雑や暑さ、複雑な予約手続きが不安な方でも、ツアーに参加するだけで万全のサポートが受けられます。

自分で手配するのが不安、土地勘がない、混雑が心配——そんな悩みを解消してくれるのがクラブツーリズムの祇園祭ツアーです。祇園祭のハイライトを安心・快適に楽しむ手段として、非常におすすめです。

後祭は どこで見る?観覧エリアと時間を紹介

京都祇園祭
京都祇園祭後祭 宵々山の南観音山

祇園祭の「後祭(あとまつり)」は、前祭に比べて観光客がやや少なく、落ち着いた雰囲気で山鉾巡行を楽しめるのが大きな魅力です。後祭の山鉾巡行は、毎年7月24日に開催され、11基の山鉾が京都市中心部をゆっくりと進みます。見学を検討している方は、エリアや通過時間を把握しておくことで、より快適に観賞することができます。

巡行のスタート地点は「烏丸御池(からすまおいけ)」で、午前9時30分ごろに先頭の山鉾が出発します。そこから御池通を東へ進み、10時ごろに「河原町御池」に到着、さらに南へ進み「四条河原町」へ10時40分ごろに到達します。巡行のラストは「四条烏丸」で、11時20分ごろに終了予定となっています。

観覧場所としておすすめなのは、御池通の「烏丸通~高倉通」区間や「寺町通~河原町通」区間です。特に御池通は道幅が広く、山鉾の全体像を見渡しやすいため、迫力ある風景を写真に収めたい方には最適です。また、このエリアでは「くじ改め」が行われるため、巡行順を確認する儀式も間近で見ることができます。

有料観覧席もこのエリアに設けられており、確実に座って観賞したい場合にはチケットの事前購入をおすすめします。特に高齢者やお子さま連れには、トイレの位置や日陰の有無も含めて、安心して鑑賞できる環境が整っています。

後祭は、前祭と同様に豪華な山鉾が登場するだけでなく、比較的空いていて静かな雰囲気の中で鑑賞できる点も特徴です。華やかさと格式のバランスが取れたこの日こそ、祇園祭をじっくり味わいたい方にとって、絶好のタイミングと言えるでしょう。

鉾に乗るには?搭乗できる山鉾と条件まとめ

京都祇園祭
京都祇園祭 前祭 宵々山の月鉾

祇園祭では「山鉾を見るだけではなく、実際に乗ることができる」ということをご存じでしょうか?特に前祭の宵山期間(7月13日〜16日)には、いくつかの山鉾で一般の方も搭乗体験が可能になります。これは、祇園祭をより深く知るための貴重な体験であり、京都の町衆文化に直接触れられる機会です。

ただし、すべての山鉾に自由に乗れるわけではありません。搭乗には拝観券の購入や、ちまき(護符)・授与品の購入が必要です。また、山鉾ごとに搭乗できる時間や条件が異なるため、事前に情報を確認するのが大切です。

たとえば「月鉾」では、500円の拝観券を購入すれば、13日の午後から16日の夜まで鉾に乗ることができます。豪華な装飾を間近で見られ、保存会の方の解説が聞けることもあります。「函谷鉾」は拝観券(1,000円)もしくは粽付きの券(2,000円)で搭乗可能です。また、「長刀鉾」は女人禁制で、内部に乗れるのは男性のみ。粽(1,200円)などの購入が必要です。

そのほかにも「鶏鉾」「菊水鉾」「船鉾」など多くの鉾で搭乗が可能で、山鉾の内部構造や祭具の細部を間近で見ることができるのは、この期間だけの特権です。各山鉾町には特設の「会所(かいしょ)」があり、そこから渡り廊下で鉾に登れるようになっており、内部の懸装品や御神体の展示も行われています。

搭乗体験は、写真撮影だけではわからない、鉾のスケール感や重厚感を肌で感じる絶好のチャンス。予約制ではなく、当日現地で整理券や拝観券を購入するスタイルが多いため、早めの行動がおすすめです。混雑を避けるには午前中の訪問が狙い目です。

宵山に訪れる予定がある方は、ぜひ搭乗体験もスケジュールに入れてみてください。祭の“外側”から見るだけではなく、“内側”に踏み込むことで、祇園祭の奥深さがより強く感じられるはずです。

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改めて祇園祭ってどんな祭り?ユネスコ無形文化遺産の魅力とは

京都祇園祭
京都祇園祭 宵山風景

祇園祭とは、京都の八坂神社の祭礼として、7月1日から31日まで1か月にわたって開催される、日本を代表する伝統的な祭りのひとつです。その壮麗な規模と歴史の深さから、2009年には「京都祇園祭の山鉾行事」としてユネスコ無形文化遺産にも登録されました。

この祭りの原点は、平安時代にまでさかのぼります。貞観11年(869年)、当時の京都で疫病が流行した際、神々に災厄の退散を祈って行われた「御霊会(ごりょうえ)」が起源です。それが形を変え、現在では町衆(まちしゅう)と呼ばれる地元住民たちの手によって支えられる祭礼文化へと発展しました。

祇園祭の最大の見どころは、前祭(7月17日)と後祭(7月24日)に行われる「山鉾巡行」。全長25メートルを超える鉾が、釘を使わずに縄だけで組み立てられ、絢爛な刺繍や絨毯で装飾されて街を進む様子は、まさに“動く美術館”と称されるほどの壮観です。

この祭りの魅力は、ただのイベントに留まりません。山鉾の保存・運行・建造すべてが地域住民によって受け継がれており、代々伝わる技術や精神が日常の延長として息づいています。これこそがユネスコの評価のポイントであり、地域と文化が一体となった“生きた遺産であることが評価された理由です。

また、祇園囃子の音色、宵山の幻想的な提灯の灯り、屏風祭での町家の公開など、文化的価値の高い行事が多く、訪れるたびに新しい発見があります。観光としてだけでなく、日本文化の真髄を感じる学びの場でもある祇園祭は、国内外の観光客にとってかけがえのない体験の場となっているのです。

ユネスコが認めたこの文化遺産は、単なる過去の遺物ではなく、今なお地域の人々によって支えられ、次世代へと受け継がれ続けています。だからこそ祇園祭は、毎年新しい魅力を見せてくれる、永遠に“現在進行形”の祭りなのです。

口にしない食べ物|祇園祭と「きゅうり断ち」の風習

きゅうりの断面図
きゅうりの断面・イメージ

祇園祭の期間中、京都の一部地域では「きゅうりを食べない」という独特の風習が受け継がれています。これは「きゅうり断ち」と呼ばれるもので、食文化が豊かな京都の中でも特に信仰心が色濃く残る行動のひとつです。観光客にとっては一見不思議に思えるかもしれませんが、背景を知ると祇園祭がただの祭りではなく、信仰と日常が重なり合った深い伝統行事であることが分かります。

この風習の根幹にあるのは、八坂神社にまつられる牛頭天王(ごずてんのう)への敬意と畏怖です。牛頭天王は、古来より疫病を鎮める神として信仰されており、祇園祭自体がこの神への祈願に端を発しています。きゅうりを断つ理由は、きゅうりの断面が八坂神社の神紋である「祇園紋(五瓜に唐花)ゴカニカラハナ」と形が似ているため。つまり、神聖な紋に刃物を入れる=神を傷つける行為に通じるとされ、祭期間中に口にすることを慎むのです。

この風習は特に、山鉾町周辺や八坂神社の氏子地域に暮らす人々の間で今も大切にされています。昔ながらの家では、祇園祭の1か月間は家庭内できゅうりを一切使わない料理を作る家庭もあり、地域の商店でも「きゅうり断ち」の説明とともに販売控えを行うケースも見られます。

とはいえ、これは強制的な決まりではなく、あくまで信仰心や地域の伝統を尊重する姿勢から続いているものです。観光客がきゅうりを食べたからといって咎められるようなことはありません。ただ、京都という土地に根付いた文化や人々の思いに触れる上で、こうした風習に気づくことは、旅の見方を深める大きなきっかけになるはずです。

現代においては情報が乏しくなりつつあるこうした伝統も、祇園祭という舞台の中で静かに受け継がれています。もし7月に京都を訪れる機会があれば、食べ物ひとつにも意味が込められているという点に注目してみてください。祇園祭の「表」と「裏」の文化に触れることで、より一層、京都の奥深さを実感できるでしょう。

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昼も夜も楽しめる宵山と神輿渡御の見どころ

粽
粽(ちまき)・イメージ

祇園祭の中でも、昼と夜の両方で異なる雰囲気を楽しめるのが「宵山(よいやま)」と「神輿渡御(みこしとぎょ)」です。山鉾巡行の直前に行われる宵山では、京都の中心地が伝統と幻想に包まれ、まさに祇園祭の醍醐味を味わえる特別な時間が流れます。一方で神輿渡御は、山鉾巡行とはまた違う、より神聖で熱気に満ちた場面を演出します。

宵山は、前祭では7月14日〜16日、後祭では7月21日〜23日のそれぞれ3日間にわたって開催されます。日中は山鉾の展示や搭乗体験、町家での屏風祭(貴重な屏風や美術品の公開)などが行われ、京都の伝統工芸や暮らしに触れる貴重な機会になります。また、山鉾の会所では、粽(ちまき)や護符、手ぬぐいなどの授与品も販売されており、お土産としても人気です。

夜になると、駒形提灯に灯りが入り、町全体が一変。京都の町並みに浮かび上がる鉾や、祇園囃子の響きが幻想的な雰囲気を作り出します。歩行者天国となる時間帯には、浴衣姿の人々が集まり、まるで古都の夜祭に迷い込んだような感覚が味わえます。人混みを避けたいなら、平日の早めの時間帯や後祭期間の宵山が比較的ゆったり楽しめます。

そして注目したいのが、前祭(7月17日夜)と後祭(7月24日夜)に行われる神輿渡御です。これは、八坂神社の神霊を乗せた3基の神輿が、男衆の力強い掛け声とともに街を練り歩く神聖な行事で、祇園祭本来の目的である「神の移動=御霊遷し」を象徴する儀式です。山鉾巡行とは異なり、神輿は担ぎ手によって上下左右に揺らされながら進み、緊張感とエネルギーに満ちた迫力ある光景が広がります。

日中は優雅に、夜は荘厳に――宵山と神輿渡御は、昼と夜で違う顔を見せてくれる祇園祭のハイライトです。時間が許すなら、どちらも見逃さずに体験しておくことで、祇園祭の魅力を立体的に感じ取ることができるでしょう。

祇園囃子と辻廻し|音と迫力のハイライト演出

京都祇園祭 辻回し・イメージ

祇園祭の山鉾巡行を盛り上げるうえで欠かせないのが、「祇園囃子(ぎおんばやし)」と「辻廻し(つじまわし)」です。この二つの要素は、目に見える華やかさだけではなく、**耳と体で感じる“祭の躍動感”**を生み出しています。祇園祭のハイライトを演出する、まさに主役級の存在です。

まず「祇園囃子」は、山鉾の巡行中や宵山の期間中に奏でられる伝統音楽で、鉦(かね)・太鼓・笛・摺鉦(すりがね)などから構成されます。その特徴は、単なる音楽ではなく、空間そのものを包み込む“音の風景”であること。静かな京の町に響くそのリズムは、聴く人の心に祭の高揚感と厳かさを同時に呼び起こします。

鉾によって演奏スタイルやリズムが異なり、たとえば長刀鉾の祇園囃子は、明るく華やかな音色で知られ、先頭を進む鉾として巡行全体のムードを引き上げます。一方で月鉾や函谷鉾などは、やや重厚な音で落ち着いた印象を与えるなど、鉾ごとの個性も楽しみ方のひとつです。演奏者は地元の保存会の方々で、世代を超えて受け継がれるその音色は、まさに“伝統の響き”そのものです。

そしてもう一つの見どころが「辻廻し」。これは、直進しかできない山鉾を交差点(=辻)で方向転換させるための儀式的な操作です。竹を敷き詰め、その上に鉾の車輪を乗せ、水をまきながら梃子で少しずつ回していくという、緊張と集中を要する大技。鉾の重さは最大12トンを超えるものもあり、それを人力で動かす様子は圧巻です。

観覧スポットとしては、「四条烏丸」や「河原町御池」などの大きな交差点が特におすすめ。辻廻しが行われるたびに、観客の熱気と歓声が高まり、まさに祭りのボルテージが一気に上がる瞬間です。

視覚・聴覚・体感すべてを刺激してくれる祇園囃子と辻廻し。この2つの要素が加わることで、山鉾巡行は単なる行列を超え、歴史ある都市を舞台にした壮大なパフォーマンスとして成立しているのです。初めて祇園祭を訪れる方にこそ、この“音と動き”の感動を味わっていただきたい場面です。

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祇園祭へいつ行くべきかを知るための総まとめ

記事のポイントをまとめました。

✅山鉾巡行のメインは7月17日(前祭)と24日(後祭)

✅観光客が集中するのは前祭、落ち着いて見たいなら後祭

✅祇園祭は1か月間続く長期的な祭礼行事

✅宵山では夜の幻想的な雰囲気と屏風祭を楽しめる

✅神輿渡御は夜に行われ、祭の神聖さを体感できる

✅祇園祭の起源は平安時代の疫病退散祈願にある

✅なぜ7月開催なのかは歴史と季節風土が背景にある

✅山鉾は「動く美術館」と呼ばれる豪華な装飾が特徴

✅鉾に乗れるのは宵山期間中、拝観券や授与品が必要

✅有料観覧席を利用すれば混雑を避けて快適に観賞できる

✅観覧席には講師解説付きや暑さ対策席などの種類がある

✅後祭は御池通周辺での観覧が景観的にもおすすめ

✅祇園囃子と辻廻しは巡行の音と迫力を演出する重要要素

✅地域では「きゅうり断ち」の風習が今も残る

✅クラブツーリズムのツアー利用で安心して見どころを回れる

最後までお読みいただきありがとうございました。

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